【国試対策2】続「航空法の目的」押さえておくべき3つのポイント
スカイ教官
こんにちは。
前回は、初回の国家試験対策として、「航空法規の目的」の概要に関して学びましたね。
西風学生
航空法の第一条は、テストに出るからまた復習しておきまーす
スカイ教官
はい、そうでしたね。コチラから前回の内容を再確認しておくといいかもしれません。
西風学生
教官!でも、航空法ってやっぱり言い回しが堅くて。。。あまり理解が追い付いてません。
スカイ教官
そうですよね!

そこで、今回は、前回の「航空法第一条」を少し掘り下げて、少しでも皆さんのイメージが湧くように解説していきたいと思います。

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それでは早速、今回のテーマ「航空法規の目的」について少し掘り下げた内容を解説していきます!

ぜひ最後までお付き合いお願いします。

航空法の3つの重要な目的

前回の記事では、航空法規の目的に関して紹介しました。航空法第一条は、まだ記憶に新しいでしょうか?

今回は、その航空法第一条の中に書いてある「航空法の目的」の中でも必ず押さえておきたい以下の3点に絞って解説します。

  • 航空機の航行の安全の確保
  • 航空機の航行に起因する障害の防止
  • 航空機を使用して営む事業の適切かつ合理的な運営の確保

航空法がなぜ存在し、私たちパイロットにとってなぜ重要なのかが一緒に考えていきましょう!

航空機の航行の安全の確保

パイロットの最大の使命は、乗客と乗員の人命と財産を守ることです。そのために、航空法では「航空機の航行の安全の確保」を目的にしており、以下の4つの要素を重視しています:

  1. 航空機の安全性
  2. 乗務員の能力
  3. 航空インフラの整備
  4. 運航規則の制定

まず、初めに「1. 航空機の安全性」に関してですが、

航空機は、定期的な検査(耐空検査)を受けて、安全性を確保しています。これは、皆さんが普段目にする自動車の車検と同じような役割を果たしています。

次に、「2. 乗務員の能力」に関してですが、

パイロットである私たちには、厳しい技能証明制度があります。これは自動車の運転免許証のようなものですが、より高度な知識と技能が求めら、それを定期的に審査されます。

スカイ教官
今皆さんの目前にある国試(国家試験)はあくまでも初めの一歩で、今後エアラインで働くようになると最低半年に一回は、シミュレーター等を使った審査があり、継続してパスしていく必要があります!

それでは、次の「3. 航空インフラの整備」に関してですが、

航空機が安全に飛行するためには、航空路(航空機の飛行経路)の設定や飛行場、進入援助施設(空港周辺にある航空機の経路ガイダンス)の整備も重要です。

これらは、私たちが安全に飛行するための「道路」のようなものだと考えてください。

最後に、空の交通ルールとも言える運航規則の制定。

これらすべてが航空機の安全な航行を支えているのです。たった一つの要素でも欠けてしまうと、航空事故のリスクが高まるので、航空法に定められているんですね。

ここまで、航空法第一条の「航空機の航行の安全の確保」という用語に関して深堀してみました。

では次は、「航空機の航行に起因する障害の防止」というワードに関して詳しく考えていきましょう!

航空機の航行に起因する障害の防止

私たちパイロットは、空だけでなく地上の人々の安全も考慮しなければいけません。航空法は、航空機が地上の人々に与える影響を最小限に抑えることも目的としています。

具体的には:

  1. 排気ガスや騒音の抑制
  2. 低空飛行の制限
  3. 高調音の発生防止

これらの規制は、地球環境への配慮や地上の人々の生活の質を守るためのものです。パイロットとして、常にこれらのことを意識して操縦することが求められます。

スカイ教官
ここは、エアラインのパイロットにとって、とっても重要な観点なので、今後、詳細に話していこうと思います!

それでは、最後の用語「航空機を使用して営む事業の適切かつ合理的な運営の確保」に関しても軽く見ていきましょう!

航空機を使用して営む事業の適切かつ合理的な運営の確保

「航空機を使用して営む事業の適切かつ合理的な運営の確保」

すごく、堅~い言い回しになっていますが、具体的には:

  1. 公共の福祉
  2. 運賃の適正化

です。では、もう少しだけ簡単に説明すると、

公共の福祉

航空事業は公共の福祉に貢献するもの、つまり「航空機=公共交通機関」であり、そのための法律による規制が必要だ、ということです。

そして

運賃の適正化

過当競争による安全性の低下を防ぐため、航空法によって、料金の適正化も図られますよ、ということです。

以上の内容が、この「航空機を使用して営む事業の適切かつ合理的な運営の確保」の私なりの解釈になります。

西風学生
航空法って、パイロットのためにあるのかと思ってましたが、パイロットのためだけじゃないんですね。
スカイ教官
航空業界全体の秩序を保つこともまた、航空法の重要な役割なんですね!
例えば、航空会社を運営すれぞ!っていう際には、国土交通大臣の許可が必要なんです。
これは、まぎれもなく、安全性の確保や利用者の利便性向上、そして健全な競争環境を作り出すためですよね。

最近では規制緩和の動きもありますが、基本的な枠組みは維持されています。これにより、私たちパイロットが安心して働ける環境が整えられているのです。

まとめ

今回の記事では、航空法の3つの主な目的について解説しました。

今回の内容をまとめると

「航空法の目的」押さえておくべき3つのポイント
  • 航空機の航行の安全の確保
  • 航空機の航行に起因する障害の防止
  • 航空機を使用して営む事業の適切かつ合理的な運営の確保

今回見てきた通り、航空法は単なる規則ではなく、私たちの安全と業界の健全な発展を支える基盤になる大切なものなんです!

今回の内容はいかがだったでしょうか?

全二回に渡ってお伝えしてきた「航空法の目的」に関して、少しずつイメージが湧いてきたら幸いです。

次回は、パイロットなら避けては通れない「国際航空法規体系」に関して解説します。こちらも是非チェックしてみてください!

それでは、また、次回。Good Day!

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