【パイロットが使う!】 フライト前にチェックすべきお天気サイト10選

スカイ先生
こんにちは、西風さん!
今日もよろしくお願いします。
西風
こんにちは、スカイ先生。
今日は、パイロットがよく見ているWEBサイトを教えてください。

ということで、よくパイロット訓練生の方から寄せられることが多い
パイロットがフライト準備でいつも使うホームページ
について、元エアラインパイロットであるスカイ先生が紹介していきます。

パイロット訓練生の頃は、どうやってフライト準備をすればいいのか分かりませんよね。

フライトの準備は、満足できる形に落ち着くまでに時間がかかり、
特に飛行前ブリーフィングの準備に関しては、
重点的に取り組んでいるのになかなか上達しないものです。

今回は、この飛行前ブリーフィングで使える優良サイト気象の勉強に役立つサイトを知ることで、少しでも訓練の一助になれば幸いです。

パイロット訓練生ではない方でも、役立つ情報があるかもしれません。
ご搭乗前に「どこを飛ぶのかな」とか「今日は、揺れないかな」と気になる方は、必見です。

それでは、最後までお付き合いお願いします。

Twitter(@ASK_PILOT_ASAP)、TikTok(@tobuzo30000ft)、BLOG(コックピットの記憶)

パイロットの仕事は、フライト前日から

ご存知の通り、パイロットの仕事は飛ぶことです。

飛んで安全にヒトモノを運ぶ、これにつきます。

ただ、一つのフライトにでも相当の準備が必要です。

スカイ先生
昔、ある先輩に
「俺らのお給料がいいのは、フライト準備に相応の時間がかかるからだぞ」と言われたことがあります。

それくらい事前準備が重要ということです。

フライト前日には、乗るシップ(機体)が決まっているので、そのシップの装備や癖を思い出しながら準備が始まります。
何となく機体のことを思い出した後は、
・高層天気図
・悪天予想
・TAF(簡単にいうと空港周辺の天気予報)
・ノータム(簡単に言うと、パイロット向けのお知らせのこと)
など
を見ながら、
・どの滑走路に降りる確率が高いか、
・そのためにはどの経路を飛行する可能性があるか
考えて、イメージフライトをします。
これだけでも、訓練生の時は数時間かかって、大変です。

ただ、この事前準備がないと上空では、何もできません
パイロットでい続ける限り、事前準備は誰でもするのが当たり前です。

スカイ先生
私も副操縦士になりたての頃は、明日の気象やノータムが、大きく変わらないことを神に祈って就寝する毎日でした。
西風
「事前準備が100%できていても、上空では70%の力しか出せない」
というのを聞いたことがあります。。。
スカイ先生
そうですね。
時速何百kmで飛ぶ飛行機よりも、自分の体や頭が早く回転しなければならないので、事前準備はそのための「体に染み込ませる」練習でもあります。

この様に、パイロットの仕事はフライト前の準備段階から既に始まっており、ここが多くの仕事とは違う箇所でもあります。

今回の記事では、フライト準備の中でも大きなウェイトを占める「気象」に絞って、
「パイロットがお天気を調べるならこれ!」といえるWEBサイトを10個、紹介していきたいと思います!
もちろん全て、無料で誰でも閲覧できます。

お天気関連のWEBサイト10選

フライト前の準備では、お天気に関する勉強が大きなウェイトを占めます
なぜなら気象次第で、
エクストラ(燃料を足すこと)を考えたり
飛行経路・高度を変更する必要がある
からです。
他にも、上空の天候が悪く揺れることが予想される場合は、
CAの機内サービスやお客様の離着席
にも関わって来ます。

こういった安全面の危機管理上、お天気の事前準備は重点的にやるべきなのです。

気象ブリーフィングでも使えるWEBサイト

パイロットの世界は、「情報の出所」にとても神経質です。

パイロットが実施する飛行前の気象ブリーフィングでは、
気象情報の出所が、気象庁や航空局などの公的機関だと良いとされる一方、
マイナーなサイトを根拠にした場合は、情報の信頼性が低いと考えられています。

なので、情報の信頼性が高いHPか、そうでないかを区別していることはとても大切です。


やはり、気象の情報一つにしても安全に関わる内容なので、出所がはっきりしている方が安心ですよね。

そこでまずは、
①出所がはっきりしていて多くのパイロットが気象ブリーフィングで活用しているサイト3選
を見て、その後に
②ブリーフィングでは使わないけど超参考にしているサイト7選
の2段階で見ていきましょう。

気象庁のHP

サイト名気象庁HP
おすすめ度★★★★★
おすすめポイント①政府機関が発行する情報で気象ブリーフィングに使える
おすすめポイント②情報量が多い
サイトURL気象庁|航空気象情報

紹介のサイトは、気象庁でも航空分野に限定したページとなってます。
パイロットが一番使うWEBサイトといえばこれです。

おそらく一般の方は、一生見ることのない天気図がズラリと並んでいると思いますが、
簡単に言うと同じ気圧の高さを示した図(高層天気図)や主要経度・主要航空路の断面図等が掲載されています。
また気象庁は、一般公開されていない詳しい航空気象情報もカンパニー(航空会社)に提供しているので、パイロットにとってはすっごくありがたい存在です。

航空に使う高層天気図の読み方に関しては、いつか別記事で紹介しようと思います。

国土交通省 川の防災情報

サイト名国土交通省 川の防災情報
おすすめ度★★★★★
おすすめポイント①政府機関が発行する情報で気象ブリーフィングに使える
おすすめポイント②リアルタイムに、鮮明な雨雲の様子がわかる
サイトURL川の防災情報 – 国土交通省

このサイトは、XRAINという高性能気象レーダーを用いた雨量観測をリアルタイムでみられるサイトです。
観測データが毎分更新されるので、特に天気が悪く絶妙なタイミングで離陸したい時には、このサイトを見ながら時機をうかがう事もありました。また、時系列的にレーダーの様子を表示できるので、雨雲のコア部分の推移を把握しやすくとても重宝しています。

専門天気図

サイト名 専門天気図
おすすめ度 ★★★★☆
おすすめポイント 天気図のアーカイブが簡単に閲覧できる
サイトURL 専門天気図|HBC北海道放送

こちらは、HBC北海道放送が提供しているWEBサイトです。

掲載されている天気図は、全て気象庁HPのものと同じなので、特に目新しい資料はありません。
ただ、過去2週間分のアーカイブに簡単にアクセスできるのが特徴です。
過去の天気図の推移を勉強したり、自分の気象予想が当たったか確認したりするためによく使っていました。

ブリーフィングでは使わないけど必ず見るサイト

気象予報士Kasayanのお天気放談

サイト名気象予報士Kasayanのお天気放談
おすすめ度★★★☆☆
おすすめポイント気象予報士が気象のマニアックなところまで解説してくれている
サイトURL気象予報士Kasayanのお天気放談

最初に紹介するのは、長野在住の気象予報士Kasayan様のブログです。

気象解析にアニメーションを多用して解説をしてくれているので、とても分かりやすくパイロットの中でも好評でした。

残念ながら、2021年12月をもって投稿が休止してしまいましたが、今でも気象の勉強に使わせていただいてます。更新がないことから☆3つとさせていただきましたが、内容は最高ですのでぜひKasayan様のSNSのフォローと一緒にブログにも足を運んでみてはいかがでしょうか。

また、Kasayan様は、パイロットにとっても大変勉強になる本を多数執筆されておりますので、こちらも合わせてお手にとられてみてはいかがでしょうか。

白い滑走路

サイト名白い滑走路
おすすめ度★★★★☆
おすすめポイント冬季運航では必須アイテムである雪氷滑走路のデータを図表示
サイトURL白い滑走路

このサイトは、飛行機が苦手な「雪氷」に関する情報を提供しています。雪の影響で、どの滑走路がクローズ(閉鎖)しているのか、積雪がどこにあるのかすぐに分かります。

雪氷部分の情報を図付きで提供してくれているのはパイロットにとっても嬉しいことですが、
やはり実際の運航の場面ではSNOTAM(滑走路や誘導路、ランプエリアなどの積雪状況やブレーキの効き具合を教えてくれる情報)等の情報を見て逐一、空港雪氷を確認しています。
あくまでも併用という形で使っているため星4つとさせていただきました。

Windy

サイト名 Windy
おすすめ度 ★★★★★
おすすめポイント① 世界の気象をリアルタイムで閲覧可能
おすすめポイント② スーパーコンピュータで出した気象予報が1週間後まで閲覧可能
サイトURL Windy

チェコの民間企業が、気象実況をリアルタイムに提供しているサイトです。
元は、創設者が気象データを集めるパイロットに影響されて開設した経緯があり、「パイロットが本当に欲しい情報」が提供されています。視覚的に理解できやすいようになっており、天気図が読めない人でも使えます。
また最近では、Covid-19のプラグインなども導入できたりするなど、単純に楽しめるサイトなので、ぜひ一度見てみて下さい。

Web版だけでなくアプリ版もあり便利な点も高評価。

フライトお天気

サイト名フライトお天気
おすすめ度★★★★★
おすすめポイント①パイロットのための気象資料に特化したサイト
おすすめポイント②TAF、ATIS(いずれもパイロットに必要な気象報)がわかる
サイトURLフライトお天気

このサイトは、航空関係の個人が作成しているページで、パイロット目線で作成されています。情報ソースもしっかりとしたものを集めているまとめサイト的なものです。

最近はATISや空港ライブカメラも見れるようになっていて、個人的にかなりオススメのサイトでもあるので、訓練生の方は必見です。

日直予報士

サイト名 日直予報士
おすすめ度 ★★★☆☆
おすすめポイント 訓練生や気象の初心者にとっても分かりやすい内容になっている
サイトURL 日直予報士

日本気象協会の方が、毎日のお天気概要に関して書いてくれているサイトです。
1日に15記事近く投稿されていて、お天気のプロがどのような見通しを持っているのか知りたいときに使います。
また、記事を読むことで、自然とプロが使う気象用語に触れることができるので、勉強にもなっています。

ウェザーニュース

サイト名 ウェザーニュース
おすすめ度 ★★★★☆
おすすめポイント① 暇なときにボーとライブ中継を見ていられる楽しさがある
サイトURL ウェザーニュース

ウェザーニュースは、会社で暇な時や便間で時間がある時に、ライブ中継を見ています。ライブのお天気お姉さんに癒されてます。インスタやTikTokでもライブが観れるので、ぜひ一度見てみてください!

Aviation Weather Center

サイト名Aviation Weather Center
おすすめ度★★★★★
おすすめポイント①米国政府機関が出した世界中の航空情報が見られる
サイトURLAviation Weather Center

最後は、国際線を飛ぶパイロットやアメリカで訓練をする時に使えるAviation Weather Centerというサイトです。アメリカ合衆国商務省の機関、アメリカ海洋大気庁が提供している情報なので、正式な情報ソースだと言えます。

このサイトでは、世界中の情報が閲覧できるので、日本以外で飛ぶ方は見る機会があると思います。日本の気象通報式や天気図、気象用語とは多少違うので、最初は戸惑うかもしれません。

まとめ

今回は、パイロットがフライト前の事前勉強でどんなサイトをチェックしているのか紹介しました。パイロットになったらずーとお世話になり続けるサイトです。

まとめ
  • 気象の事前準備はパイロットの重要な業務
  • 業務上、正式に使えるWEBサイトかどうかの見極めが必要
  • パイロットがよく使う10のWEBサイトを紹介しました

最後に、ここまで読んで下さった方、ありがとうございました。

将来、パイロットや運航管理者になりたい
今日のフライトは揺れるかな?上空の天気はいいかな?
と疑問に思っている方は、是非一度、パイロットが見ているWEBサイトを参考にして頂ければ幸いです。

今後も、パイロットのことに関して定期的にブログで発信していきますので、
更新通知を受け取ってくださる方は、ぜひメールアドレスを登録してください。

また、何かご質問がございましたら、TwitterインスタのDM、お問い合わせ欄からのご連絡もお待ちしております。

それでは、今日の記事はこれにて終了!

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